梅の効用
 
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クエン酸
 梅干しと聞いただけで、唾液が出て食欲がわいてくる。あのすっぱさに秘密があって疲労防止、疲労回復、スタミナ保持にかかせないクエン酸があるからなのです。私たちの腸から吸収された食物は、分解されて炭酸ガスと水となり、その間にエネルギーが生み出されます。この一連のサイクルが円滑に回転しないと栄養物の不完全燃焼が起こり、血液中に多量の乳酸がたまってしまう。すると、生命活動が衰え、慢性疲労に陥ってしまうのです。このサイクルを円滑にするのがクエン酸。つまり、梅干しを毎日食べるだけで、梅干しに含まれているクエン酸によって物質代謝は促進され、疲れにくい体を作ることができるのです。

ムメフラール
 独立行政法人食品総合研究所の研究で、梅エキスから血流を改善する「ムメフラール」という物質が発見されています。
 この「ムメフラール」とは、梅に含まれる糖「5―ヒドロキシメチルフルフラール(HMF)」とクエン酸が加熱されることによって結合し、生まれる成分で、血流を改善し、動脈硬化などの生活習慣病を予防することが解ってきています。

 ※ムメフラールは生梅、梅干には含まれていません。加熱することにより生成されます。梅エキスから摂取してください。加熱した梅(魚の煮付けに使った梅干しなど)でも結構です


抗酸化作用
 赤ワインや緑茶にはタンニンやカテキンといったポリフェノール類が含まれていることはよく知られていますが、梅にも「リオニレシノール」と呼ばれるポリフェノールが含まれていることが近畿大学農学部、吉栖肇先生らの研究で明らかにされています。
 ポリフェノールには、血管などを痛めつける活性酵素を消す抗酸化作用があり、動脈硬化からくる心臓病や脳卒中を予防することが知られています。

カルシウム吸収促進
 日本人が唯一、慢性的に不足している栄養素がカルシウム。カルシウムが不足すると骨がスカスカになり、骨折しやすくなる骨粗しょう症が起こりやすくなります。
 しかし、カルシウムは非常に吸収されにくい栄養素であるため、吸収率を高める必要がある。これを手助けするのが梅に含まれるクエン酸。また、梅は強力なアルカリ性食品なので、酸性食品とのバランスをとり、中和剤としてカルシウムが骨から持ち出されるのを防いでくれます。


梅干しがピロリ菌を抑制
 ヘリコバクター・ピロリ菌。胃炎や十二指腸潰瘍の原因として知られています。また、胃がんの原因には様々な要因があると言われていますが、その中でもヘリコバクター・ピロリ菌が大きく関与していると言われています。
 このような中、和歌山県立医科大学の宇都宮先生らの研究で、梅干しに含まれるシリンガレシノール(梅リグナン)がヘリコバクター・ピロリ菌の活動を抑制することが明らかになりました。

梅干しが血糖値を下げる
 日本人に非常に多い生活習慣病である糖尿病。遺伝体質や食べ過ぎ、運動不足、肥満、ストレスなどが原因と言われています。血糖値が上昇したままになると全身の血管や神経がじわじわと冒され、合併症を引き起こしたりするので、食事の管理が非常に重要になります。
 そこで、梅干しに血糖値を下げる効果があるかどうか。ラットを使った研究では糖尿病にかかっているラットに梅肉エキス入りの飼料(人の場合は梅干しでも同様)を与えたところ、血糖値が正常範囲の数値であったことから、血糖値を下げる効果のあることが推測されます。

梅干しが血圧の上昇を抑える
 血圧と動脈硬化は連動していて、動脈硬化になると血圧が上がり、血圧があがると動脈硬化になるという悪循環をおこします。血圧を上げ動脈硬化を引き起こす原因としてアンギオテンシンⅡというホルモンが大きく関与しているからと言われています。
 では、梅干しでアンギオテンシンⅡの働きを抑制できるかどうか。ラットを使った研究では、塩と水を与えるより、塩と梅のほうが血圧が低く、梅干しに血圧の上昇を抑える働きがあることがわかり、また梅干しは動脈硬化を引き起こすアンギオテンシンⅡの活性化が80~90%抑えられることが確認されています。

参考文献 宇都宮洋才 著「梅干しでぐんぐん健康になる本」
 

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