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お知らせ

「みなべ・田辺の梅システム」世界農業遺産認定10周年

【世界農業遺産とは?】
 社会や環境に適応しながら何世代にもわたり継承されてきた、独自性のある伝統的な農業を国連の機関が認定したものをいいます。

 世界で29ヶ国102地域、日本では17地域が認定されています。

【みなべ・田辺の梅システムについて】

みなべ・田辺地域で行われている梅を中心とした循環型の農業システムのことを言います。

山の上から順に
①薪炭林
②梅林
③ため池
④里地

①薪炭林
 山の一部は炭の原料である木が生えた薪炭林になっています。
 薪炭林は根を張り、山崩れを防ぎます。また、ミツバチの棲家でもあります。

②梅林
 少しふもとに降りると梅林があります。
 梅の実が生るには受粉が必要ですが、同じ品種の花から受粉できないので、違う品種の梅から受粉しなればなりません。
 違う品種との受粉は手作業では難しく、数も多いことから、ミツバチに受粉を手伝ってもらっています。
 受粉を手伝うことは、ミツバチにとってもメリットがあります。
 梅の花が咲く1月下旬~2月頃は、他に満開で咲いている花はほとんどありません。
 なので、ミツバチにとっても貴重な蜜の供給源になるということです。

③ため池
 様々な生き物の棲家になっています。

④里地
 里地では米や野菜など他の農作物を育て、農家さんが梅の収穫後の加工を行っています。

持続的な循環型の農業が評価され、世界に認められて今年で10年を迎えます。

【田辺市は「W世界遺産」のまち】
 田辺市は、世界農業遺産の他に、熊野古道などが有名な「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界遺産にも認定されています。
 この2つの世界遺産を持っている地域は、全国でも非常に珍しく「W世界遺産」のまちと呼ばれています。