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スタッフブログ

紀州梅が届くまで その2

 青梅シーズンもほぼ終了いたしました。そこで、「紀州梅が届くまで第2弾」をお送りします。

 今年は3月中旬に気温が低く、果実にひび割れなどがでる「低温障害」が発生しました。暖かい地域の方が実が大きくなっていたので、発生率が高くなりました。

 4月中旬から5月中旬にかけて生理落下し、いよいよ収穫時期に入ります。
 小梅、パープルクィーン、古城、南高と続きます。
 ※パープルクィーンも小梅ですが、以下小梅といえば白王、紅王、衣笠を指します。

収穫時期
 小梅
  白王         5月中旬~5月下旬
  紅王         5月中旬~5月下旬
  衣笠         5月中旬~5月下旬
  パープルクィーン   5月下旬~6月上旬

 古城梅         5月下旬~6月上旬       

 南高梅         6月上旬~7月上旬

 樹から収穫されたものは、農家で選別、箱詰めされ、市場に出回ります。農家で選別後、JA紀南の選果場で再度選別するルートもあります。

 梅は熟すと自然落下します。落ちた梅は拾い集められ、農家で選別、洗浄、サイズ選別され、タンクで漬けられます。20%の塩をうち、1週間ほどすると梅酢があがりはじめます。塩をうって2週間ほどすると、おもしを乗せ、土用干しまで待ちます。
※小梅、南高梅のみ。古城、パープルクィーンは熟す前に収穫します。(梅干しに使用しないため)

南高梅の収穫風景

 樹から収穫された南高梅は、市場に出回ります。青いものは梅酒、梅ジュース用、黄色いものは梅干し用です。6月上旬に出る青い南高梅は追熟しても萎むだけです。ある程度果実にふくらみがあり、丸くなったものでないと追熟の効果はありません。
 黄色くなり、良い香りがしてくれば漬けごろです。

南高梅の収穫風景(梅干し用)

 熟して自然落下した梅を拾い集めます。梅干しには最適ですが熟しているため市場には出回りません。市場に出回る頃には腐っているからです。

南高梅の漬け込みの流れを、衣笠中学校の農業体験(総合学習)から紹介します。

拾い集めた梅は、農家で選別されます。熟しすぎた梅、腐った梅、大きな傷のついた梅を取り除きます。

流水で洗浄します。

 サイズで選別します。
 穴より小さい梅が下に落ちコンテナに入ります。
 写真には写っていませんが、梅の進行方向(下側)にはこの穴より大きい穴の開いたドラム、更に大きい穴のドラムといった具合に、段々大きくなドラムがあり、選別されていきます。

 塩をうちます。
 梅、塩、梅、塩と、どんどん、どんどん、上へ上へと漬け込んでいきます。

塩をうっているところ。

タンクがいっぱいになるまで漬けていきます。

タンクがいっぱいになっても2週間ほどはおもしをしません。