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スタッフブログ

品種紹介 衣笠(きぬがさ)

衣笠は田辺市の小梅です。5月27日に上芳養の園地で撮影しましたが、あと4日ほどしたら収穫の最盛期になるとのことでした。

品種特性
 樹勢は中で枝梢は細くて長く密生する。
 開花は白王より遅く、自家結実し交配樹としても使える。
 果実は5月~6月上旬に成熟し4~6gになる。果頂がややとがって毛茸が多く、成熟しても果皮が強いため加工用として扱われやすい。

衣笠の花
2007.2.15撮影
園地の様子
2007.2.15撮影
5月の園地の様子

ブルーのネットが敷かれています。このネットの敷いているところは基本的には梅干し用の園地です。

成熟して木から落ちた梅を洗いその日のうちに塩漬けします。なぜネットを敷くのか?ネットを敷かないと、草の上に落ちたら集めるのが困難になります。ネットを敷いた場合、ネットのひとところを持ち上げるだけで梅が転がり集まるので、拾いやすくなります。

ネットを敷くのには、もうひとつ重要な意味があります。果実への虫の侵入を除外することです。ネットは地面から浮いた状態になるように敷きます。こうすることにより落下のときの衝撃から果実を守るのです。いわばクッション。果実に傷がつくとそこに成虫が産卵し、果実内に卵や幼虫が残ります。

衣笠の実
2007.5.2撮影
衣笠の実
2007.5.27撮影

縫合線は白王と同じく浅いので、見分けがつきにくい。

果頂がとがっているのがわかるでしょうか?

分かりやすいように並べてみました。

この園地はほとんどが衣笠ですが、南高が数本と、白王が1本だけあります。

どれが何の実か分かりますか? 

こたえ 左から白王、衣笠、南高です。
衣笠の果頂(下の部分)がとがっているのが分かるでしょ。